- 最新作「VAN WEEZER」はハードロックファンに美味しい♪
- アルバムで一番ポップなオススメの1曲「I Need Some Of That」
- 映画「ビルとデットの時空旅行(2020年)」のサントラ曲「Beginning Of The End」
- イントロからライトハンド!ヴァン・ヘイレンとLAメタルへのオマージュたっぷりの曲「The End Of The Game」
- コロナに立ち向かって活動する”ヒーロー”に向けてリヴァースが感謝を表すMVがグッとくる「Hero」
- Weezer (Blue Album) (1994年)
- Pinkerton(1996年)
- Weezer (Green Album) (2001年)
- Maladroit (2002年)
- Make Believe (2005年)
- Weezer (Red Album) (2008年)
- Raditude (2009年)
- Hurley (2010年)
- Everything Will Be Alright in the End (2014年)
- Weezer (White Album) (2016年)
- Pacific Daydream (2017年)
- Weezer (Teal Album) (2019年)
- Weezer (Black Album) (2019年)
- OK Human (2021年)
最新作「VAN WEEZER」はハードロックファンに美味しい♪
2021年5月にリリースされたウィーザー15作目の新作は、ハードロック・ヘヴィメタル(以下、HR/HM)テイストを盛り込んだ企画アルバム。
題して「VAN WEEZER(ヴァン・ウィーザー)」。
名盤、1st「Weezer (Blue Album) (1994年)」、
2nd「Pinkerton (1996年)」に匹敵する充実作♪
1st・2ndアルバムにある“思春期の爆発力”はないのですが、“大人になったウィーザー”が10代の頃に夢中になった音楽を楽しんでいる光景が、愛おしく聴こえるアルバムです。
バンドを率いるリヴァース・クオモいわく
今の若い世代は、80年代の”明るく楽しいロック”を知らない。「VAN WEEZER」では「ロックバンドってこんなに楽しいんだ!」を純粋に伝えたい!
と語っています。
現在51歳のリヴァース・クオモ(Vo. G)はもともとキッスの大ファンで、ほかにはクワイエット・ライオット、モトリー、ラット、ジューダス、メイデン、メタリカ、結構なHR/HMファンなんですよね。ブライアン・ベル(G)はサバス、パトリック・ウィルソン(D)とスコット・シュライナー(B)はヴァン・ヘイレンの大ファン。メンバー全員メタルファン…。
ウィーザーは、”HR/HMバンドになりたかったバンド”なんですよね。
バンドロゴ以外にこんな「オマージュロゴ」もかなり前からつくるくらいです(笑)。
「VAN WEEZER」というタイトルは、「2020年10月に他界したエディ・ヴァン・ヘイレン に捧げる」という意味…。
で、肝心のアルバムの中身は、ウィーザーらしい、”甘くて””泣き”のポップ色はそのままに、ギターは普段のウィーザーよりHR/HM的にはっきりとした輪郭で、ライトハンドやチョーキングで80年代HR/HMっぽいケレン味がたっぷりです。
「VAN WEEZER」から特におすすめの4曲をご紹介します。
アルバムで一番ポップなオススメの1曲「I Need Some Of That」
コーラスがキャッチーで、しっとり泣きが効いてるウィーザーらしいサビが魅力的な名曲です。
Weezer – I Need Some Of That (Lyric Video)
映画「ビルとデットの時空旅行(2020年)」のサントラ曲「Beginning Of The End」
この映画、知る人ぞ知る「B級SF映画シリーズ」の30年ぶりの新作。1989年の1作目から主演を務めるのは、キアヌ・リーブス!
実は、キアヌとウィーザーは不思議な縁があるんですね。1992年、ウィーザーのバンド初ライブは、キアヌが当時活動していたロックバンド「Dogstar」の前座としての出演だったとか。ハリウッドのライブハウスで当時のウィーザーのギャラは35ドル!(安っ!)
その後成功を勝ち取った、キアヌとウィーザーがこの曲のMVで共演!
縁ですね。
Weezer – Beginning Of The End (Wyld Stallyns Edit) (Official Video) from Bill & Ted Face the Music
イントロからライトハンド!ヴァン・ヘイレンとLAメタルへのオマージュたっぷりの曲「The End Of The Game」
アルバム「VAN WEEZER」のテーマを代表するポップロックチューンです。
Weezer – The End Of The Game (Official Video)
コロナに立ち向かって活動する”ヒーロー”に向けてリヴァースが感謝を表すMVがグッとくる「Hero」
2020年5月、コロナが激しく流行している米国で、アルバムのリリース前に発表されたこのMV。リヴァースの感謝の手紙の最後の言葉がグッときます。
「君たちがいるから、僕たちはロックを続けたいんだ!」
Weezer – Hero (Official Video)
以上、新作「VAN WEEZER」のご紹介でした。
せっかくですので、
結成から29年のウィーザーの他14枚のアルバムとその代表曲もご紹介しましょう!
Weezer (Blue Album) (1994年)
ザ ・カーズのリック・オケイセックをプロデューサーに迎えて作ったデビューアルバムはいきなりの大ヒット。ウィーザーの真骨頂、ロックオタクが叫ぶ “泣き虫ロック” はここから始まりました。
Weezer – Buddy Holly (Official Music Video)
Weezer – Say It Ain’t So (Version 3)
Weezer – Undone — The Sweater Song
Pinkerton(1996年)
デビューアルバムがいきなり売れた反動から人間不信に陥ったリヴァースの心の闇がほとばしる2作目。重く激しい本作は米国ではあまり売れませんでしたが、日本では大ヒットになりました。
Weezer – The Good Life
Weezer – El Scorcho (Director’s Cut)
Weezer – Pink Triangle
I Just Threw Out The Love Of My Dreams
Weezer (Green Album) (2001年)
前作の不振から失意の中ハーバード大学に復学したリヴァースが、活動休止中の3年間に100曲書き上げて臨んだ復活アルバム。デビューアルバムのポジティブなポップ路線へ回帰した作品です。
Weezer – Island In The Sun (Spike Jonze Version)
Maladroit (2002年)
創作意欲があふれるリヴァースが、ツアー日程もそこそこに切り上げて臨んだアルバム。
前作から1年との短いインターバルでリリースされました。
Weezer – Dope Nose
Weezer – Keep Fishin’
Make Believe (2005年)
プロデューサーに、レッド・ホット・チリ・ペッパーズを手掛けたことで有名なリック・ルービンを迎えて制作したアルバム。リヴァースは大学を卒業して臨みます。曲調は落ち着き、良質なポップを奏でる”大人のウィーザー”に変身。
Weezer – Beverly Hills
Weezer – Perfect Situation (With Intro, Closed Captioned)
Weezer (Red Album) (2008年)
ハッピーで良質なポップソングが「物足りない!」としてファンのなかで賛否が分かれるアルバム。
そんなファンからの声にバンドも戸惑っていた時期ですね。
Weezer – Pork And Beans (Closed Captioned)
Raditude (2009年)
ドラムのパット・ウィルソンがギターに変わったり、サポートメンバーや外部のソングライターを積極的に登用し、バンドに変化をもたらそうとしたアルバム。結果、バラエティ豊かなアルバムになりました。
Weezer – (If You’re Wondering If I Want You To) I Want You To (Official Music Video)
Hurley (2010年)
ここでウィーザーは新天地、パンクの老舗レーベル「エピタフ」に移籍します。1枚限りの“パンクなウィーザー”にチャレンジ。ジャケットのおじさんはアメリカのドラマ「ロスト」の登場人物の俳優さん(なぜ?)。
Weezer – “Ruling Me”
Everything Will Be Alright in the End (2014年)
デビューアルバム、グリーンアルバムのプロデューサ、リック・オケイセックと再びタッグを組んて制作したアルバム。これぞ最高傑作!とするファンもいるほど。ウィーザーのポップロックが復活しています。
Weezer – Back To The Shack
Weezer – Go Away
Weezer (White Album) (2016年)
評価の高かった前作のバラエティ路線を踏襲。しかし、再びファンからは再び賛否の声が。
Weezer – California Kids
Pacific Daydream (2017年)
やっぱり自分たちは良質なポップロックを追究していこう!と決意を新たにしたリヴァースの渾身のアルバム。メロディのパンチ力が復活し、ファンの中で人気が高いアルバム。
Weezer – Happy Hour
Weezer (Teal Album) (2019年)
心機一転。次にウィーザーが手掛けたのは初めてのカヴァーアルバム。80年代のヒット曲からピックアップ。すると、TOTOとA-HAのカヴァー曲が話題になり、バンドが再び自信を取り戻すきっかけになります。「自分たちの好きなもの(=ルーツ)を素直に表現していこう」と吹っ切れたターニングポイントになりました。
Weezer – Africa (starring Weird Al Yankovic)
Weezer – Take On Me (Official Video)
Weezer (Black Album) (2019年)
今度は、リヴァースが全曲をピアノでの作曲に挑戦。曲の展開に新鮮味が加わりました。
Weezer – Can’t Knock The Hustle (starring Rivers Wentz)
OK Human (2021年)
ウィーザーが初めて、バイオリンやチェロといったストリングスを大胆に導入したオーケストラ作品。38人のオーケストラがウィーザーのポップロックをゴージャスに彩ります。新鮮!
Weezer – Grapes Of Wrath (Official Video)
いかがでしたか。
ウィーザーのデビューから最新アルバムまで、ざっと振り返りました。
お気に入りを見つけていただけたら幸いです。また会いましょうね。