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【解説】イングヴェイ・マルムスティーンはナゼすごい? & 名盤・名曲 紹介

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高度な演奏技術と独自の作曲センスでヒーローとなったスウェーデン出身の天才ギタリスト

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「Yngwie Malmsteen」がスラスラっと読めるあなた、ベテラン ハードロック・ヘヴィメタルファンですね!

「イングヴェイ・マルムスティーン(以下、イングヴェイ)」って読みます。1980年代、ロックシーンに彗星のように現れた天才ギタリストです。

ここからは、若きイングヴェイが世界的「ギターヒーロー」にまであっという間に昇り詰めた4つの理由を、分かりやすく解説。

イングヴェイは、1983年のデビューから今日まで第一線で活躍する、長いキャリアを持つアーティスト。

イングヴェイの残した数々の名盤から、必聴曲を交えながらご紹介しますので、気軽に楽しんでいってくださいね。

では、行きましょう!

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【1】あまりにも早熟な天才ギターキッズだった!子供のときからすでにイングヴェイ!

イングヴェイは1963年6月30日、スウェーデンの首都ストックホルム生まれ。

1970年、イングヴェイが7歳のとき、ギタリスト ジミ・ヘンドリックス の追悼番組をTVで観ます。ジミの激しいギター演奏やギターに火をつけるパフォーマンスに、少年イングヴェイは衝撃を受け、ロックに目覚め、ギターに取り組みます!

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ジミ・ヘンドリックスが亡くなった日、俺はギターを始めた
これは運命的!
俺は、”ギタリスト”ジミの生まれ変わりなんだ!

8歳の誕生日には、お姉さんからハードロックバンド DEEP PURPLEのアルバム「Fireball」がプレゼント。ギタリスト リッチー・ブラックモア のギターフレーズを完全コピーして腕を磨きます。

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ちなみに、ジミ・ヘンドリックスもリッチー・ブラックモアも、メインで使っているギターはフェンダー社製のストラトキャスター。イングヴェイも同じギターです。憧れの2人と同じギターなんですね〜。

さらに、プログレッシブロックバンド GENESIS から”曲展開の面白さ”を発見すると、それがクラシック音楽のコード進行と似ていることに気づき、母親が所有していた膨大なクラシック音楽のレコードから、バッハやヴィバルディを聴きまくります

ロックはメロディがイマイチ、
クラシック音楽は迫力がイマイチ、
そうだ!俺がこの2つを融合してやろう!

イングヴェイは、クラシックの楽譜、特にバイオリンの曲をエレキギターで弾く練習に勤しみ、イングヴェイの「クラシック音楽のフレーズをエレキギターで高速に弾く」という独創的なスタイルを生み出します

10代には、地元の仲間を率いたロックバンドを結成。曲作りにも積極的にチャレンジします。

なんと!その頃のデモ音源が発見され、YouTubeで聴けます!
【少し説明】「Yngwie Malmsteen’s Powerhouse」とは、スウェーデン時代のバンド名。海賊版の音源なので、曲名はおそらく実際とは違いますが、内容は本物です。後に発表する名曲のアイデアの断片をいくつも発見できます。※流出動画につきすぐに削除されがちです(汗)

CLASSICS: rare Yngwie Malmsteen Powerhouse demo 1978

さらに、1981年のスウェーデンでの初々しいライブ秘蔵映像も発掘。

Yngwie Malmsteen – [RARE] – 18 years old Playing LIVE on Stage!

10代ですでに、独自のプレイスタイルを完成させていた天才イングヴェイ。
早熟な天才イングヴェイの次なる新天地は、ロック大国アメリカです!

【2】下積み時代ゼロ!衝撃的な米国デビュー!!

ギター雑誌に載っていた有名な米国人プロデューサ マイク・ヴァーニー に、イングヴェイはデモテープを送ります。

すると、イングヴェイの才能を見抜いたマイクからすぐに連絡があり、イングヴェイに渡米するようにオファー。単身アメリカに渡ったイングヴェイにマイクは「ビッグバンドへの加入」を提案。

イングヴェイは考えます…。

俺の名前を世界中の人に知ってもらうには
最初はソロ活動じゃなくて
有名バンドに入る方が手っ取り早いぞ!

そう考えて加入した最初のバンドは、STEELER。1983年、イングヴェイ弱冠20歳!

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Hot on Your Heels

STEELERは、まだまだ無名で、ライブの集客力も弱く、イングヴェイは失望します。しかし、STEELERの2回目のライブの以降、イングヴェイのギタープレイが瞬く間に評判となり、観に来る観客が殺到。

クラシックなメロディを奏でる新進気鋭イングヴェイの名前は、ハードロックの中心都市ロザンゼルスで一気に轟きます。

すると、ホンモノの「ビッグバンドへの加入」要請がたくさん、イングヴェイに届きます。

そのなかから、子供の頃から憧れの存在、リッチー・ブラックモアと一緒にハードロックバンド レインボーを組んでいたグラハム・ボネットのバンド、ALCATRAZZに加入。(STEELERはたった数ヶ月で脱退)。ついに世界デビューを果たします。

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ALCATRAZZ – ISLAND IN THE SUN

アメリカンハードロックとクラシカルなギターの融合という驚異的なギタープレイは、世界中にセンセーションを巻き起こします。

目立ちに目立ちまくる若いイングヴェイは、STEELERでもALCATRAZZでも、ベテランのバンドメンバーからいつもこう言われてしまいます。

おい若造!でしゃばりすぎるんじゃね〜!

天才イングヴェイはこう考えました。

バンドの曲も演奏もライブの集客もすべて俺の力なんだ!
よし、自分のバンドをつくってソロアーティストとしてやっていこう!

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そうして、スウェーデンの仲間をアメリカに呼び寄せ、バンド「YNGWIE MALMSTEEN’S RISING FORCE」を結成します。

【3】イングヴェイは、ナニ様? オレ様!とことん自分を貫くソロ活動!

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あらゆる制約から解き放たれたイングヴェイ。

クラシック音楽の美しさ、格調、ドラマ性を前面に押し出した新しいハードロックを盛り込んだ1stソロアルバム「Rising Force」(1984)を完成させます。

収録曲8曲中6曲がボーカル無しのインストゥルメンタル曲。なかでもこの4曲は、今でもイングヴェイがライブで演奏する必聴の名曲です。

Yngwie J. Malmsteen – Black Star

Yngwie J. Malmsteen – Far Beyond The Sun

Yngwie J. Malmsteen – Icarus’ Dream Suite Op.4

翌1985年。イングヴェイは2nd アルバム「Marching Out」も完成。

このアルバムでは、前作から抜擢されたボーカリスト、ジェフ・スコット・ソートのパワフルな歌がより一層押し出されています。11曲中8曲がボーカル曲で、クラシカルな速弾きギターとキャッチーな歌のバランスが取れた “バンドサウンド” を目指したアルバムです。

Yngwie Malmsteen – I’ll See The Light Tonight

 

ん?バンドサウンド???

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しかし、イングヴェイはイングヴェイ。アルバムでもツアーでも、とにかくすべて自分が100%コントロールしないと気が済まない性格。

ボーカルのジェフがギブアップ。1985年のツアー途中にもかかわらず、脱退してしまいます。

後任は、膨大なデモテープの中から探し出した逸材、マーク・ボールズ。ツアーの残り日程をこなします。

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ちなみに、そんなドタバタから、「 I’ll See The Light Tonight」のMVでは、音はジェフの歌声なのに、映像はマーク、という変な状態になっています。

マーク・ボールズは、ハイトーンでも声のパワーが落ちない稀有なボーカリスト。
続く3rdアルバムは、ハードロック史に残る名盤に…。

【4】イングヴェイが互角のボーカルと出会ったとき、傑作アルバムが生まれる!

パワフルなボーカルと、クラシカルな美しいギター、キャッチーな楽曲がそろうと、イングヴェイが理想としてきた新しいハードロックの究極形が誕生しました。(ベースもイングヴェイが担当!)

それこそが、3rd アルバム「Trilogy」です。
ファンの間でも最高傑作との呼び声高いアルバムです。

Yngwie Malmsteen – You don’t remember i’ll never forget

Yngwie J. Malmsteen – Liar

Yngwie J. Malmsteen – Crying

Yngwie J. Malmsteen – Fire

しかし、またイングヴェイの「オレ様病」が出てきます。主役はあくまでも、イングヴェイ自身です。アルバムの評判も上々、ツアーも順調で、マークは徐々に自信をつけていきますが、それが気に入らないイングヴェイ。

「調子に乗っている」として、マークをツアー中にクビにしてしまいます。(そのピンチを救ったのはジェフ・スコット・ソート!)

その直後、運命的に出会った親友(ソウルメイト)、元レインボーの大物ボーカリスト、ジョー・リン・ターナーが登場。

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格調高いメロディアスなハードロックを目指して2人は意気投合。お互いを「ソウルメイト」と呼ぶほど親密になり、4th アルバムの制作に着手します。

しかし、イングヴェイは愛車ジャガーで大事故を起こし入院。8日間も意識不明の重体で、右手に永く後遺症が残る傷を負ってしまいます。

スタジオに現れないイングヴェイ。ジョーは、イングヴェイが残したギターリフの断片をもとに、独りでアルバムの作曲作業を完成させます。

その結果、ジョーの哀愁あふれるエモーショナルな歌声が魅力の、さらに品質が上がったクラシカルスタイルのハードロックアルバムが完成します。イングヴェイのプレイは、交通事故の影響が残りつつもなんとか奮闘しています。

4thアルバム「Odyssey」は1988年にリリース。

Yngwie Malmsteen – Rising Force

Yngwie J. Malmsteen – Heaven Tonight (1988) (Music Video) WIDESCREEN 720p

Yngwie Malmsteen & Joe Lynn Turner – Dreaming Tell Me Live in Leningrad 1989

このラインナップは、ロシアでのライブの敢行やライブアルバムの発表を行い、次のアルバムまで続くと思われましたが、ソウルメイトだったジョーとも軋轢が生まれ、イングヴェイはバンドメンバー全員を解雇、バンド「RISING FORCE」を解散してしまいます。

自身の交通事故と右手の後遺症、地震被害、愛する母と兄の他界など、イングヴェイに辛い時期が続きました。

もう一度、はじめからすべてを自分でやりなおそう

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イングヴェイはバンド「RISING FORCE」を捨てて、その後は個人名義「YNGWIE MALMSTEEN」として活動して行きます。

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いかがでしたか。

若き日のイングヴェイが、ジミ・ヘンドリックス、リッチー・ブラックモア、エディ・ヴァン・ヘイレンを超えると言っても過言ではない影響をロックシーンに与えた「ギターヒーロー」になるまでの軌跡をご紹介しました。

イングヴェイの魅力を知っていただく機会になれば幸いです。

また会いましょうね。

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