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【解説】伝説のギタリスト、リッチー・ブラックモアはナゼすごい? & 名盤・名曲 紹介

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リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore 以下、リッチー)は、英国出身のギタリスト。1945年生まれの現在76歳。

リッチーは、1970年代のロック黎明期に、今のハードロック・ヘヴィメタルにつながる「うるさいロック」を最初に創り出した、最重要人物の1人です

下積時代を経て、1967年、伝説のバンド、ディープ・パープルを結成します(写真はあまり知られていない第1期)。
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ディープ・パープルは、レッド・ツェッペリン、ブラック・サバスと並び、ハードロックという新しい音楽と、幾多の後進のハードロックバンドを生み出しました

さらに、リッチーは過激なステージパフォーマンスでも人気を博し、ハードロック・ヘヴィメタルの”伝説のギタリスト“として、今でも尊敬を集めています。

では、何故、リッチーは「伝説のギタリスト」と呼ばれるようになったのでしょうか
理由は5つ!できるだけわかりやすく、ご紹介していきます!

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【1】とにかく音がデカい!ハードロックはラウドなギター

Deep Purple – Highway Star (Live, 1972)

リッチーは、今までにないロック体験として、オーディエンスを音の大きさで驚かしてやろうと考えました。狙いは見事的中!

ディープ・パーブルは、1973度のギネスブック“The loudest band in the world”(世界一の大音響バンド)として認定されるくらい、馬鹿デカい音でライブ演奏し、世界中で話題になりました。

ロンドンのライブで最大117デシベルを記録。これがどれくらいかというと、隣同士の会話はもちろんできないし、聴力機能に異常をきたすほど…飛行機のエンジンの近くくらいの音だそうです(笑)。

ちなみに、1976年に英国出身のザ ・フーというバンドが、屋外のサッカー場でのライブで、最大126デシベルで記録を破っています(メンバーはこのとき負った聴覚障害を現在も抱えているとか…)。

しかし、「屋内ステージの記録」は今でもディープ・パープルが世界一を保持しています。すごい!

【2】ロックにクラシック音楽を導入!様式美と荘厳な世界観を実現

Deep Purple – Burn (Live, London, 1974)

リッチーは幼少の頃からクラシック音楽に親しんでいて、11歳からクラシックギターを学んでいました。

1970年代、ロックといえばシンプルな「ブルースロック」が全盛でした。しかし、ディープ・パープルでリッチーは、ロックにバッハのような中世音楽の旋律やコード進行を持ち込みます。ロックをさらに豊かで格式があって、かつ激しく楽しい、という新しいロック、ハードロックを創り出します。

たとえば、上の動画の曲「Burn」でも、ギターソロでクラシックのフレースが飛び出します。

【3】速弾き、即興演奏、ギター破壊、テレビカメラも破壊!アンプは爆発!予測不能なギターヒーロー

California Jam, 1974; Ritchie Blackmore

クラシック音楽を愛するもの静かなリッチー。延々と即興演奏を繰り出す凄腕のリッチー。過激なステージパフォーマンスを披露するリッチー…それまでのギタリストにはいなかった、新しいギターヒーローとして世界中から注目を集めました。

もちろん、過激なステージパフォーマンスは、「バンドの話題作り」との戦略があったのですが、アンプに予定の2倍の火薬を爆発させたり、調子に乗ってテレビカメラの破壊しちゃったり、別ライブでも急にギターを破壊したりと、かなり破壊衝動も持ってるお方。

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卓越したギターテクニックと、そのカリスマ性は、今でも多くのファンを魅了し続けています。

【4】のちにハードロック界を牽引する若き才能を発掘!

リッチーはミュージシャンとしての才能だけでなく、無名のアーティストの才能を見抜き、自らのバンドメンバーに抜擢する天才でした。

たとえば、のちにホワイトスネイクを結成する、ディヴィッド・カヴァディール。
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ヘヴィメタル・ボーカリストの巨人、ロニー・ジェームス・ディオ。
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のちにマイケル・シェンカー・グループに加入。アルカトラズを結成するグラハム・ボネット。
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数々のメロディアスハードロックの名曲を生み出す、ジョー・リン・ターナー。
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フロントマンだけなく、ミュージシャンも合わせると、枚挙にいとまがありません。

【5】ハードロック、ヘヴィメタル、ソフトロックまで、数々の歴史的名曲を生み出す!

ここからは、リッチーのキャリアのハイライトを、ハードロックファンに愛され続けている名盤・名曲とともにご紹介します。お気に入りの曲を見つけるキッカケになると幸いです。
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「俺にハードロックを試させてくれ!シングルでいいからファンの反応を知りたい!」

1968年、デビューしたディープ・パープルは、最初はハードロックバンドではありませんでした。即興演奏を得意とするサイケデリックロックバンドであり、オルガン・キーボーディスト ジョン・ロードが音楽のリーダーシップを執っていました。第一弾、Joe Southというアーティストのカヴァー曲「Hush」がシングルカットされ、まずまずのヒット。新人バンドとして良い滑り出しでした。

・Shades Of Deep Purple(1968)

Deep Purple – Hush (Original Film Clip, 1968)

しかし、リッチーはこの路線に納得していませんでした。
いずれハードロックの時代がくる!。
リッチーは何度も何度もジョンにハードロック路線にチャレンジするよう頼み込みます。

「アルバムでなくていい。俺の曲をシングルでリリースして、ファンの反応をみてくれないか。俺に仕切らせてくれ!」

そしてここから、ディープ・パープル黄金時代のメンバーとなる、
ボーカリスト イアン・ギランと ベーシスト ロジャー・グローバーが加入します。

●Black Night (1970)

Deep Purple – Black Night (Live, Hamburg, 1970)

このチャレンジは吉と出ます。米国はイマイチでしたが、英国で大ヒット!
ジョンはリッチーを認め、ディープ・パープルの音楽面でのリーダーシップをリッチーに譲ります。

自信を深めたリッチーが、ハードロック路線で創ったアルバムがこちら。
ハードロック路線だから「In Rock」。

●Deep Purple In Rock(1970)

Deep Purple – Child In Time – Live (1970)

10分を超える大作曲。ジョンのオルガンとリッチーのギターのバトルがすさまじい曲。

そして、ハードロックの歴史に輝く不朽の名盤「マシンヘッド」が誕生

●Machine Head(1972)

Deep Purple’s Smoke On The Water (Film Clip)

この曲は、ハードロックの定番曲であり、ギターリフの代表曲であり、ギター初心者が一番最初にコピーする曲として有名です。

最高のハードロックのためならば手段を選ばない。すべてコントロールできる新たな自分のバンド「レインボー」結成

リッチーはディープ・パープルですでに、世界的な成功と名声をすでに手に入れていました。
そんなことよりリッチーが望んだのは「俺がやりたいようにやるバンド」。

その名も、「リッチー・ブラックモアズ・レインボー」。
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リッチー以外のメンバーは交代を繰り返し、バンドの音楽性を変えながら、名盤・名曲をどんどん作り出していきました。

ヘヴィメタル ボーカリスト、ロニー・ジェームス・ディオと創り出す様式美ハードロック

●Ritchie Blackmore’s Rainbow(1975)

Rainbow – Man On The Silver Mountain (From “Live In Munich 1977)

荒々しいロニーの歌声とリッチーの雄々しいリフ、壮大な世界観が堪能できる曲。「銀嶺の覇者」って邦題もいい感じ。動画は伝説のライブとして語り継がれるミュンヘン公演です。完璧!

Catch The Rainbow

ジミ・ヘンドリックスの影響を感じる哀愁溢れるイントロから、徐々に盛り上がります。ロニーの声もリッチのギターも終始、メランコリックに美しく歌います。

●Rising(1976)

Do You Close Your Eyes

パワフルなロニーの声に加え、コージー・パウエルのドラムがすさまじい迫力。グイグイと引っ張られるようなドライヴ感がたまらない名曲。

Stargazer

コージーによる世界一のドラムイントロで幕開ける曲。全編ミステリアスな空気を漂わせつつ、荘厳な様式美を持つ大作です。リッチーの作曲家としての才能が溢れる名曲です。

●Long Live Rock N’ Roll(1978)

Rainbow – Kill The King (Live in Munich 1977)

疾走感が気持ちいいヘヴィメタル曲。仰々しく歌い上げるロニーの絶唱はライブでさらに磨きがかかります。ミュンヘンライブではアルバムよりさらにスピードアップしていて迫力満点!

Rainbow – Gates Of Babylon

リッチーお得意の中近東っぽいフレーズが楽しめる曲。ロニーとリッチーの2人ならではの世界観です。リッチーの変幻自在なギターソロは誰にもマネできない妖艶さ。

明るくパワフルなボーカリスト、グラハム・ボネットと繰り出すポジティブなハードロック

●Down To Earth(1979)

Rainbow – All Night Long

ロニー時代から驚くべき変化を遂げます。様式美ハードロックを捨て、本作からはコンパクトに整理されたポップなハードロックに。ボーカルもカラッと明るい歌声を響かせるグラハム・ボネットに交代。すぐに口ずさみたくなるキャッチーな名曲がたくさん収録されています。

Rainbow – Since You’ve Been Gone

グラハムのルックスとファッションに当時のリッチーファンは驚きましたが、シャウト一発でリッチーが抜擢したワケを理解しました。張りのあるグラハムの声量に負けじと、リッチーが楽しそうにギターを奏でます。

哀愁あふれるハスキーボイス、ジョー・リン・ターナーと奏でる美しいソフトロックな世界(ハードもあるよ)

●Difficult To Cure(1981)

Rainbow – I Surrender

グラハムとは1枚のアルバムで袂を分かち、次に組んだボーカリストにもファンは驚きました。美しい若者、ジョー・リン・ターナー。ジョーは、ルックスだけではなく、声に哀愁をまとうハスキーボイスが魅力的。失恋ソングがよく似合います。

Rainbow – Can’t Happen Here

こちらは、リッチーの違った魅力が溢れる曲。軽快でファンキー。合流したディープ・パープルのベーシスト ロジャー・グローバーとの共作。ジョーのハツラツとしたボーカルがグッドです。

Straight Between The Eyes(1982)

Rainbow – Death Alley Driver

スピーディなハードロックナンバー。リッチーの激しいギターリフとソロが炸裂。キーボードとのバトルも聞き応え抜群です。随所にクラシカルなフレーズが飛び出すリッチーならではの名曲。

Rainbow – Stone Cold

しっとりとした美しいラブバラード。ハスキーなジョーの声は哀愁たっぷり。リッチーのギターはトーンを抑えめ。感情を揺さぶられるソウルフルなナンバーです。

Bent Out Of Shape(1983)

Rainbow – Can’t Let You Go

大人の失恋バラード。ジョーが歌い上げる切ないメロディは聴く人の涙腺を刺激します。バロック調のオルガンのイントロがシブい。リッチーの独特のタイム感のギターソロも絶品。名曲です!

Rainbow – Street Of Dreams

幻想的で不思議な雰囲気を持つ曲。ソフトロックのように聴きやすいポップさ。ここでもジョーのすがるようなハスキーボイスが美しい。リッチーのギターはかなり控えめですが、美しい旋律がずっと流れています。

 

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いかがでしたか。

リッチー・ブラックモアの数々の名曲・名盤はまだまだ紹介しきれませんが、お気に入りの曲を見つけてもらえたら嬉しいです。

今日はそんな感じです。

また会いましょう!

 

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