90年代になり、パーティロック「LAメタル」を滅ぼして、米国を席巻した「グランジ」。
(参考記事)
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【90年代】グランジ、カート・コバーンの革命
グランジ(Grunge)とは本来、”ボロボロ”とか”汚い”という意味の言葉。それがロックジャンルの名前? どういうことなんでしょう。きらびやかなLAメタルに若者がリアルを感じなくなっていたロックシーンに突如現れた無愛想なボロボロオトコ、カートコバーン 。彼が率いるバンド「ニルヴァーナ」はきれいごとを抜きにしたリアルを強烈にぶつけて注目を集め、台風の目になっていきます。
陰鬱なロック「グランジ」は、確かに若者に支持されましたが、それが儲かるとなると、「グランジ」でさえも音楽ビジネスの養分となり、”ニルヴァーナのコピペバンド”が、どんどん溢れ出します。
「独りで気が滅入る音楽ばっか聴いていられないっ!みんなで前向ける音楽が聴きたいなぁ」
そんなとき、英国で新しいポジティブな音楽の潮流が生まれます。
「ブリットポップ」は英国の若者から生まれた音楽
英国は、若者が貧しく、仕事もなく、将来の夢が描けない階級社会。貧しい階級から抜け出すには、サッカー選手かロックスターになるしかありません…。
「そうだ!ロックスターは俺たちのヒーローなんだっ!俺もロックスターになって世間を見返してやるっ!」
中産階級からはブラーが登場。
労働者階級からはオアシスが登場
2つのバンドはお互いに競い合うことで英国ロックシーンは盛り上がり、「ブリットポップ」は英国全体を席巻します
今日はそんな「ブリットポップ」のおすすめバンドをご紹介します。
行きましょう!
オアシス…ビートルズの再来を自称する自信家バンド。ライブでは聴衆が大合唱!
貧しい環境で育ったギャラガー兄弟の歌は、多くの労働者階級の若者の心に響きます。
Oasis – Whatever (Official Video)
ブラー…ひねくれた皮肉屋デーモンが生み出すキャッチーなポップロック
中産階級ならではのクールで痛烈な社会批判が支持を集めます。
Blur – Popscene
ヴァーヴ…労働者階級の悲哀を歌ったバラードが泣ける、オアシスの盟友バンド
The Verve – The Drugs Don’t Work
スウェード…グラムロックをルーツとする耽美派。妖しい色気で悩殺
Suede – Animal Nitrate (Official Video)
「ブリットポップ」は米国での大きな盛り上がりとならず、00年代には徐々に小さくなっていきます
英国で花開いた「ブリットポップ」は、米国では咲かず、米国ではグランジ以降、「オルタナティブ・ロック」、なかでも、ロックとラップ、ファンクなどを組み合わせた「ミクスチャーロック」が人気を博していきます。
さまざまなムーブメントの栄枯盛衰…興味深いですね。
今日はこんな感じです。
また会いましょう!