スポンサーリンク

ウィーザーの新作「VAN WEEZER」レビュー & 全15アルバム 代表曲紹介(動画付き)ビギナー歓迎!

Embed from Getty Images

スポンサーリンク

最新作「VAN WEEZER」はハードロックファンに美味しい♪

2021年5月にリリースされたウィーザー15作目の新作は、ハードロック・ヘヴィメタル(以下、HR/HM)テイストを盛り込んだ企画アルバム。

題して「VAN WEEZER(ヴァン・ウィーザー)」。

名盤、1st「Weezer (Blue Album) (1994年)」、
2nd「Pinkerton (1996年)」に匹敵する充実作♪

1st・2ndアルバムにある“思春期の爆発力”はないのですが、“大人になったウィーザー”が10代の頃に夢中になった音楽を楽しんでいる光景が、愛おしく聴こえるアルバムです

Embed from Getty Images

バンドを率いるリヴァース・クオモいわく

今の若い世代は、80年代の”明るく楽しいロック”を知らない。「VAN WEEZER」では「ロックバンドってこんなに楽しいんだ!」を純粋に伝えたい!

と語っています。

現在51歳のリヴァース・クオモ(Vo. G)はもともとキッスの大ファンで、ほかにはクワイエット・ライオット、モトリー、ラット、ジューダス、メイデン、メタリカ、結構なHR/HMファンなんですよね。ブライアン・ベル(G)はサバス、パトリック・ウィルソン(D)とスコット・シュライナー(B)はヴァン・ヘイレンの大ファン。メンバー全員メタルファン…。

ウィーザーは、”HR/HMバンドになりたかったバンド”なんですよね。

バンドロゴ以外にこんな「オマージュロゴ」もかなり前からつくるくらいです(笑)。

Embed from Getty Images

「VAN WEEZER」というタイトルは、「2020年10月に他界したエディ・ヴァン・ヘイレン に捧げる」という意味…。

で、肝心のアルバムの中身は、ウィーザーらしい、”甘くて””泣き”のポップ色はそのままに、ギターは普段のウィーザーよりHR/HM的にはっきりとした輪郭で、ライトハンドやチョーキングで80年代HR/HMっぽいケレン味がたっぷりです。

「VAN WEEZER」から特におすすめの4曲をご紹介します。

アルバムで一番ポップなオススメの1曲「I Need Some Of That」

コーラスがキャッチーで、しっとり泣きが効いてるウィーザーらしいサビが魅力的な名曲です。

Weezer – I Need Some Of That (Lyric Video)

映画「ビルとデットの時空旅行(2020年)」のサントラ曲「Beginning Of The End」

この映画、知る人ぞ知る「B級SF映画シリーズ」の30年ぶりの新作。1989年の1作目から主演を務めるのは、キアヌ・リーブス!

実は、キアヌとウィーザーは不思議な縁があるんですね。1992年、ウィーザーのバンド初ライブは、キアヌが当時活動していたロックバンド「Dogstar」の前座としての出演だったとか。ハリウッドのライブハウスで当時のウィーザーのギャラは35ドル!(安っ!)

その後成功を勝ち取った、キアヌとウィーザーがこの曲のMVで共演!
縁ですね。

Weezer – Beginning Of The End (Wyld Stallyns Edit) (Official Video) from Bill & Ted Face the Music

イントロからライトハンド!ヴァン・ヘイレンとLAメタルへのオマージュたっぷりの曲「The End Of The Game」

アルバム「VAN WEEZER」のテーマを代表するポップロックチューンです。

Weezer – The End Of The Game (Official Video)

コロナに立ち向かって活動する”ヒーロー”に向けてリヴァースが感謝を表すMVがグッとくる「Hero」

2020年5月、コロナが激しく流行している米国で、アルバムのリリース前に発表されたこのMV。リヴァースの感謝の手紙の最後の言葉がグッときます。

「君たちがいるから、僕たちはロックを続けたいんだ!」

Weezer – Hero (Official Video)

以上、新作「VAN WEEZER」のご紹介でした。

Embed from Getty Images

せっかくですので、

結成から29年のウィーザーの他14枚のアルバムとその代表曲もご紹介しましょう!

Weezer (Blue Album) (1994年)

ザ ・カーズのリック・オケイセックをプロデューサーに迎えて作ったデビューアルバムはいきなりの大ヒット。ウィーザーの真骨頂、ロックオタクが叫ぶ “泣き虫ロック” はここから始まりました。

Weezer – Buddy Holly (Official Music Video)

Weezer – Say It Ain’t So (Version 3)

Weezer – Undone — The Sweater Song

Pinkerton(1996年)

デビューアルバムがいきなり売れた反動から人間不信に陥ったリヴァースの心の闇がほとばしる2作目。重く激しい本作は米国ではあまり売れませんでしたが、日本では大ヒットになりました。

Weezer – The Good Life

Weezer – El Scorcho (Director’s Cut)

Weezer – Pink Triangle

I Just Threw Out The Love Of My Dreams

Weezer (Green Album) (2001年)

前作の不振から失意の中ハーバード大学に復学したリヴァースが、活動休止中の3年間に100曲書き上げて臨んだ復活アルバム。デビューアルバムのポジティブなポップ路線へ回帰した作品です。

Weezer – Island In The Sun (Spike Jonze Version)

Maladroit (2002年)

創作意欲があふれるリヴァースが、ツアー日程もそこそこに切り上げて臨んだアルバム。
前作から1年との短いインターバルでリリースされました。

Weezer – Dope Nose

Weezer – Keep Fishin’

Make Believe (2005年)

プロデューサーに、レッド・ホット・チリ・ペッパーズを手掛けたことで有名なリック・ルービンを迎えて制作したアルバム。リヴァースは大学を卒業して臨みます。曲調は落ち着き、良質なポップを奏でる”大人のウィーザー”に変身。

Weezer – Beverly Hills

Weezer – Perfect Situation (With Intro, Closed Captioned)

Weezer (Red Album) (2008年)

ハッピーで良質なポップソングが「物足りない!」としてファンのなかで賛否が分かれるアルバム。
そんなファンからの声にバンドも戸惑っていた時期ですね。

Weezer – Pork And Beans (Closed Captioned)

Raditude (2009年)

ドラムのパット・ウィルソンがギターに変わったり、サポートメンバーや外部のソングライターを積極的に登用し、バンドに変化をもたらそうとしたアルバム。結果、バラエティ豊かなアルバムになりました。

Weezer – (If You’re Wondering If I Want You To) I Want You To (Official Music Video)

Hurley (2010年)

ここでウィーザーは新天地、パンクの老舗レーベル「エピタフ」に移籍します。1枚限りの“パンクなウィーザー”にチャレンジ。ジャケットのおじさんはアメリカのドラマ「ロスト」の登場人物の俳優さん(なぜ?)。

Weezer – “Ruling Me”

Everything Will Be Alright in the End (2014年)

デビューアルバム、グリーンアルバムのプロデューサ、リック・オケイセックと再びタッグを組んて制作したアルバム。これぞ最高傑作!とするファンもいるほど。ウィーザーのポップロックが復活しています。

Weezer – Back To The Shack

Weezer – Go Away

Weezer (White Album) (2016年)

評価の高かった前作のバラエティ路線を踏襲。しかし、再びファンからは再び賛否の声が。

Weezer – California Kids

Pacific Daydream (2017年)

やっぱり自分たちは良質なポップロックを追究していこう!と決意を新たにしたリヴァースの渾身のアルバム。メロディのパンチ力が復活し、ファンの中で人気が高いアルバム。

Weezer – Happy Hour

Weezer (Teal Album) (2019年)

心機一転。次にウィーザーが手掛けたのは初めてのカヴァーアルバム。80年代のヒット曲からピックアップ。すると、TOTOとA-HAのカヴァー曲が話題になり、バンドが再び自信を取り戻すきっかけになります。「自分たちの好きなもの(=ルーツ)を素直に表現していこう」と吹っ切れたターニングポイントになりました。

Weezer – Africa (starring Weird Al Yankovic)

Weezer – Take On Me (Official Video)

Weezer (Black Album) (2019年)

今度は、リヴァースが全曲をピアノでの作曲に挑戦。曲の展開に新鮮味が加わりました。

Weezer – Can’t Knock The Hustle (starring Rivers Wentz)

OK Human (2021年)

ウィーザーが初めて、バイオリンやチェロといったストリングスを大胆に導入したオーケストラ作品。38人のオーケストラがウィーザーのポップロックをゴージャスに彩ります。新鮮!

Weezer – Grapes Of Wrath (Official Video)

Embed from Getty Images

いかがでしたか。

ウィーザーのデビューから最新アルバムまで、ざっと振り返りました。
お気に入りを見つけていただけたら幸いです。また会いましょうね。

オアシスの1stアルバム「Definitely Maybe」・2ndアルバム「(What's the Story) Morning Glory?」の名曲をあらためて味わおう!
ロックスターに昇りつめたオアシスの、1st・2nd、2枚の傑作アルバムから名曲をピックアップ。当時のエピソードを交えながら、きれいにリマスターされたミュージックビデオで、彼らの名曲を楽しんでください。
【90年代】グランジの暗雲を払ったブリットポップ、ブラーとオアシス
陰鬱なロック「グランジ」は、確かに若者に支持されましたが、それが儲かるとなると、「グランジ」でさえも音楽ビジネスの養分となり、"ニルヴァーナのコピペバンド"が、どんどん溢れ出します。「気が滅入る音楽ばっか聴いていられないっ!みんなで前向ける音楽が聴きたい!」そんなとき、英国で新しいポジティブな音楽「ブリットポップ」の潮流が生まれます。
【90年代】グランジ、カート・コバーンの革命
グランジ(Grunge)とは本来、”ボロボロ”とか”汚い”という意味の言葉。それがロックジャンルの名前? どういうことなんでしょう。きらびやかなLAメタルに若者がリアルを感じなくなっていたロックシーンに突如現れた無愛想なボロボロオトコ、カートコバーン 。彼が率いるバンド「ニルヴァーナ」はきれいごとを抜きにしたリアルを強烈にぶつけて注目を集め、台風の目になっていきます。